竣工写真に命をかけてる建築家っていますよね。
つまり「自分の作品」的な想いが強く、「造形的な美しさ」に重点を置く人。
ツルツルでピカピカで、真っ白で・・・。
私の場合、そんな竣工写真にはまったく興味がありません。
真っ白な床、壁、キッチンでは、そこでの生活が全然イメージできない。
美術館や公共建築ならまだわかるけど、そんな雰囲気の家ってどうなのよ?
家は生活の場なわけで、電子レンジや炊飯器、子供のおもちゃだって普通に存在します。
それらを排除した「美しい写真」を撮っても全然意味がない。
モノがゴチャゴチャ増えて壁や床が汚れてきて、生活感とともに汚れや傷も「味」だと思える家がいい家だと思うのです。
上の写真たちは引き渡し後1ヵ月くらいに撮った写真です。
クライアントのセンスはピカッと光っていますが、まだまだ生活感は出し切ってない。
そんな家には数年後、今度は遊びに行くのがとっても楽しみ!
家具や家電、食器が増えていたり、そんなことより家族が増えていたり・・・。
家は5年以上使い倒した感じがいいよね。
逆に言えば、竣工時が一番キレイでカッコいい家ってダメでしょ?